都市部の建物密集地でのインフラとしての住宅は、都市生活の安全上も、都市計画法などの法規上も、耐火建築性能を要求され、木造では建てられないケースがあります。
そのため、住宅も鉄筋コンクリート造か鉄骨造となります。
戸建住宅スケールの場合、鉄筋コンクリート造は、(軽量)鉄骨造よりコストが高いと言われています。鉄筋コンクリート造のほうが空間の自由度が高く、すべて一品生産、現地で鉄筋・型枠がつくられ、コンクリートを打設しているからです。
特に、道路事情の悪い都市部の住宅密集地等では、現場作業が多くなり仮設費用が高くなる傾向にあります。
また、鉄筋コンクリート造は一品生産ゆえの型枠等や、用途や暮らしの変化によるスクラップ&ビルドでの廃棄物問題を抱えているのも事実です。
しかし、コンクリート打放しの空間は素材そのものが構造であり仕上げであるというフェアな感覚を与えてくれます。
そして、自由な暮らしに合わせたインフィルをサポートする、暮らしの基盤[infrastructure]・スケルトンを用意することができます。暮らしが変わっても、このスケルトンはインフィルに追従していきます。
現場打ちコンクリートが環境に優しくないといわれるのは、コンクリートを打設する際に組上げる、型枠を廃棄することも要因の1つです。私たちは、リサイクル型枠を使用してこの問題に取り組んでいきます。スケルトンのモジュール化を図ることで、繰り返し使えるメリットを最大限に引き出します。
型枠と鉄筋はシステム化し、建物の精度を高めるだけではなく、現場施工の日数・コストの縮小をします。
シンプルな構造
構造形式は、倉庫などに利用される「リブつき壁式鉄筋コンクリート構造」を採用します。この壁とリブによって支える単純な構造形式が、必要最小限の材料で強固なスケルトンを実現し、コスト削減にも大きく貢献しているのです。
組合せたり、伸ばしたり
スケルトンは、計画地の形状や要求されるスペースにアジャストされます。
1ユニットは、本箱のようなスケルトンを向かい合わせた構成。必要に応じてユニットを組み合わせ[図01]ていくことができます。また、1スパンの寸法は約1mの範囲で調整[図02]できます。
単純な操作で柔軟性の高いスケルトンを実現します。
自由な暮らしを実現する柔軟性
いたって単純な構造だからこそ、暮らしを自由にデザイン。
構造のルールに従って壁・床の開口を自由に決める[図03]ことができます。計画地の環境にあわせて開口を決定したり、吹抜けを設けたり、水周りを配置したり。インフラハウスは、暮らしの数だけ、柔軟に対応していくスケルトンを提案します。
「リブ」を生かしたすっきり空間
合理的な構造から導き出された、リブ空間も暮らしに活かしていきます。リブは構造的に800mm程度必要になりますが、これをクローゼットや本棚、キッチンや机、設備スペースとして利用する[図03]ことで、すっきりとした生活空間が生まれます。
スケルトン+インフィル
いずれ変化する暮らしに対して、インフィルを変更するのみで対応し、インフラとしてのスケルトンは、持続的に利用することができるのです。